ゼリーやムース、レアチーズケーキなどのお菓子作りに欠かせないゼラチンですが、「ダマになる」「固まらない」などの失敗の経験はありませんか?
DELISH KITCHENのレシピでは、手軽に購入できて扱いやすい「粉ゼラチン」を使ったレシピを多くご紹介しています。
今回は、そんな粉ゼラチンのよくある失敗を例にあげ、防ぐコツをまとめています。
〈目次〉
・失敗1.水にふやかす時にダマになる
・失敗2.ゼリーが固まらない
・失敗3.レアチーズケーキやムースがダマになる
失敗1.水にふやかす時にダマになる
粉ゼラチンは加熱する前に「水にふやかす」必要があります。その時にダマになってしまうのを防ぐには、以下のような点に気をつけてください。
■水に粉ゼラチンを加える時は、ゆっくりと全体に行きわたるように振り入れる
粉ゼラチンが一箇所に集中しないよう、少しずつ全体に振り入れましょう。また、粉ゼラチンに水を入れると全体に行き渡らずにダマになります。水に粉ゼラチンを入れるという順番が重要です。
■水は冷水を使用する
水温が高いと、ふやける前に粉ゼラチンの表面が溶けてしまうので、10℃以下の冷水を使用してください。
■ダマになってしまった時の対処方法
もしダマが少量でしたら、60℃程度の湯煎にかけて溶かすことでそのまま使用できます。湯煎では溶け切らないほどダマが多い場合は、もう一度ふやかすところからやり直してください。
失敗2.ゼリーが固まらない
粉ゼラチンを使ったお菓子や料理で、仕上がりが思うように固まらない場合は、以下のような点に気をつけてください。
■液体にしっかり溶かす
粉ゼラチンは、水分量に対して2〜3%を目安として、液体に加えたらしっかりと溶かしてください。粉ゼラチンが水にふやかせていない、加える液体に混ざりきっていないなどの理由でゼラチンが溶けていない場合は、固まる力が弱くなってしまいます。
■加熱しすぎない
ゼラチンの主成分であるたんぱく質は熱に弱いため、粉ゼラチンは50~60℃程度で溶かしてください。これ以上高温になると変質して固まりにくくなってしまうため、湯せんに使用するお湯やベースの液体温度には注意が必要です。
■冷蔵庫でしっかり冷やす
ゼラチンを固めるには、10℃以下の低温に3~6時間おく必要があります。冷蔵庫でしっかり冷やし固めてからお召し上がりください。
■固まりにくい原因となる特定のフルーツは生で使わない
パイナップルやパパイヤ、キウイフルーツ、イチジクなどはたんぱく質分解酵素を含んでいて、生のまま使用するとゼラチンが分解されて固まらなくなります。
これらのフルーツとゼラチンを一緒に使用する際は、缶詰を使うか加熱して酵素の働きを止めておきましょう。
失敗3.レアチーズケーキやムースがダマになる
溶かしたゼラチン液を加える時に、生地の温度が低いとダマの原因になります。クリームチーズや卵、ヨーグルト(または牛乳)などの材料は常温に戻しておきましょう。ふやかしたゼラチンは生地に加える直前に溶かし、一気に入れずに少しずつ入れるのがポイントです。
氷水にあてて泡立てた、冷たい状態の生クリームを使うムースなどの場合は、溶かしたゼラチンを直接加えるとダマになってしまいます。生クリームと合わせる生地に、溶かしたゼラチンをあらかじめ混ぜておくと、ダマになるのを防ぐことができます。